はじめに
2026年1月、私は高松で新しいAirbnb体験「巨匠・丹下健三の作品をめぐるツアー」を公開しました。この1時間30分ほどの所要時間で参加できるAirbnb体験ツアーは、私自身が人生を通じて丹下健三氏の建築と出会い続けてきた、少し不思議な縁が元で作られました。この記事では、この体験を企画するに至った背景と、建築の“今だけの価値”についてお話しします。
なぜAirbnb体験で“丹下健三コース”を作ろうと思ったのか
高松市には丹下健三の代表作が2つもある
- 香川県庁舎
- 旧香川県立体育館(通称:船の体育館)
地方にこれほど重要な作品が並ぶことは珍しく、「丹下建築ファンがわざわざ訪れる価値のある街」だと感じました。
人生の節目で何度も“丹下健三”が現れ続けた
- 生まれ育った高松市に丹下作品が2つもあったこと。
- 私が東京に住んでいた時、丹下氏設計の「電通旧本社ビル」で勤務していたこと。
- マレーシア滞在中、旅行先シンガポールで立ち寄ったレストランが偶然「丹下氏が通っていたレストラン」だったこと。
仕事、生活、旅行。
私が歩んできた人生の中で、自然と丹下氏の足跡に出会い続けてきました。
海外の建築好き旅行者に刺さる可能性が高い
海外には丹下建築を巡る旅行者が多くいます。
高松市のような地方都市で、彼の2つの代表作を見学できるのは希少で、滞在時間が短いコースでも十分に価値ある体験になると判断しました。
Airbnb体験ツアーとして一気に形になった“2つの気づき”
旧香川県立体育館は「今しか見られない」かもしれない
現在、旧香川県立体育館は、解体か保存かを巡り行政と民間で議論が続いています。
裁判も進行中で、現存している姿を見られるのは本当に“今だけ” かもしれません。
この「一期一会」の要素は、ツアーの価値を大きく高めてくれました。

香川県庁舎から体育館までを“1本のバス”で結べる導線を発見
ことでんバスの「まちなかループ」を使うことで、短時間でもシンプルな導線で案内できるようになりました。
これで気軽に楽しめるツアーとして成立すると確信しました。

安藤忠雄から丹下健三へ。建築の興味は世界へ広がった
私は、直島勤務を通じて安藤忠雄氏の建築に深く興味を持ち、2017年には東京で開催された「安藤忠雄展―挑戦―」を観に行くほど熱中していました。
建築を知れば知るほど、
- 安藤 → 丹下
- 丹下 → ル・コルビュジエ
という思想の流れが自然と理解できるようになり、建築そのものが “世界文化への入口” になっていきました。
当時、英語力を伸ばしたいだけで選んだ直島の仕事が、まさか日本の現代建築の魅力を知るきっかけになるとは思ってもいませんでした。

“旧体育館の保存か解体か”についての私の個人的見解
私はガイドとして中立の立場で見ています。
- 行政の「耐震性が基準に満たない」という判断は理解できる
- 一方で、丹下建築が失われる寂しさも感じる
- 建築は歴史の中で、戦争・火災・老朽化などにより姿を消してきた(沖縄の首里城、フランスのノートルダム大聖堂など)
建築とは、永遠ではなく“移り変わる存在”でもあります。
ただし——
“現存する今だからこそ見られる価値がある”
これは確信を持って言えます。
さらに現在、高松港にはSANAAが設計した新アリーナ が完成し、新しい時代の象徴になりつつあります。
建築の歴史は、こうして受け継がれていくものなのだと思います。
丹下建築に興味がある方は、ぜひ私のAirbnb体験にアクセスを!
最終的には、あなた自身の目で丹下健三の建築を見てほしいという思いがあります。
現物の建築には、写真では伝わらない“気配”があります。
高松市という地方都市で、その魅力に触れられる機会を、ぜひ楽しんでいただきたいです。

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