正直に言うと、最初はまったく期待していませんでした。
「日本の田舎の雨音なんて、本当に売れるの?」
そんな半信半疑のまま、Pond5という海外向けストック音源サイトに、録音した自然音を少しずつアップロードしていました。
そして今回、2つ目の音源が売れました。
売れたのは、徳島県にある坪尻駅で録音した、遠くの雷音と駅舎に滴り落ちる雨音です。
なぜ坪尻駅で録音していたのか
今回、売れたのはこちらの音源です。
Rain And Distant Thunder At A Remote Japanese Mountain Station (Tsubojiri)
坪尻駅は、山奥にある有名なスイッチバック駅です。
車で簡単に行ける場所ではなく、夜になると周囲はほぼ真っ暗。人の気配もありません。
私は以前からYouTubeで「日本の静かな風景」を撮影していて、雨の日や深夜の無人駅に強く惹かれていました。
この日は、雨の中で定点撮影をしていました。
遠くで雷が鳴り、木造駅舎からは雨水が滴り落ちる。
山の湿った空気、静寂、そして時折聞こえる低い雷鳴。
現地にいた時は、ただ「すごい空気感だな」と感じながら録っていただけでした。
まさか、その音が海外で売れるとは思っていませんでした。
Portacapture X8で録った“空気感”
今回売れた音源は、TASCAM Portacapture X8で録音しています。
32bit float録音なので、雷のような大きな音でも音割れしません。
X8は、小さな雨粒の音から遠くの雷まで、その場の空気ごと残してくれる感覚があります。
実際に他の出品者の音源を聴いてみると、自分の録音は立体感や奥行きがかなり違うことに気づきました。
雨音だけでなく、「その場にいる感じ」が録れている。
それが今回の販売につながった大きな理由かもしれません。
売れるまでの流れ
実は、この音源はアップロードしてからしばらく放置していました。
最初はインプレッションもほとんど増えず、「やっぱりダメかな」と思っていました。
でもある日、Pond5で「Pin」が付きました。
これはブックマーク機能のようなもので、誰かが購入候補として保存したという意味です。
そして、Pond5のことなど忘れている時、突然、Pond5からGmailに「おめでとうございます!」という販売通知が届いていました。
本当に驚きました。
しかも今回で、まだ4作品しかアップしていない状態で2回目の販売です。
なぜ日本の雨音が売れるのか
今回あらためて感じたのは、「日本の静けさ」には価値があるということです。
海外には、日本のような木造駅舎や、山奥の無人駅、静かな深夜の雨の空気感はあまりありません。
しかも、車の音や人の声が入らない環境は非常に貴重です。
映画、ドキュメンタリー、ゲーム、ASMR、環境音作品。
そういった作品を作る人たちが、“本物の空気感”を求めているのだと思います。
そして、私がYouTubeでずっと撮り続けてきたものは、まさにその「空気」でした。
これからのこと
正直、最初はここまで手応えを感じるとは思っていませんでした。
でも、実際に海外で売れたことで、「日本のローカルな自然音」をもっと記録していきたい気持ちが強くなっています。
坪尻駅。 郷照寺。 深夜の住宅街。 瀬戸内海沿いの雨。
普段は何気ない風景でも、世界から見ると特別な音なのかもしれません。
これからも、瀬戸内の静かな空気を録り続けていこうと思います。
そしていつか、自分の録音した音が、世界のどこかの映画や作品の中で流れている。
そんな未来があったら面白いですね。


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